2008年 08月 21日
秋が近づいて来た日
帰宅時に雨に降られ、新宿のタイ料理屋にてグリーンカレーを食しながら夕立が去るのを待った。
タイ料理は何を食べても美味いのである。
本日発売の「ROCK ON JAPAN]を読みながら、1時間ほど店内で寛いだ。特集記事は30周年を向かえて活動休止に入るサザンのインタビュー。渋谷陽一という聴き巧者により、桑田さんの偽り無い気持ちが語られている。
「・・・ヒットチャートの中で生きていくっつうのは、僕にとって大事なことだと思うんですね。だから、ハードルがだんだん上がってくるだろうし。それを飛び続けるか、やめるしかないなあと思うんですね・・・」
やればやるほど、キャリアが積み上がれば更に、ハードルが高くなるというのは非常に実感を持って伝わる話なんである。周囲の期待、やれて当たり前のプレッシャー、何より自分の矜持を保つだけの実力、そんなものが備わる自分になっているかどうか。チャートに現れるのであれば明らかであるだけに恐ろしいものだろう。
30年、とてもとても語りつくせるものでは無いだろう。その音楽が常に身近に隣にいた自分にとっても同じである。
もう一つ、インタビュー。エレカシ宮本の新曲についてのコメントである。やけにポップな歌詞と曲調をストレートに歌う宮本。40代になって迷いや気負いが無くなったという事か。印象深いのが、日比谷野音での「武蔵野」を歌った時の涙の理由。
「・・・ほら、僕が30代の中盤ぐらいに山崎さんと、路地裏がもう全然キラキラしなくなっちゃったって話をよくしたんですよ。それが今もっとそういう風になってんですからね。決別してるってことなんでしょうかねえ。でもあれ、なんであんな泣けんだろ?《俺は空気だけで感じるのさ 東京はかつて木々と川の地平線》て、あれが、なんかいいんでしょうねえ」
「決別」とは、ひどく心そそられる言葉である。
「決別」の後には再び新たな道と新たな出会いが必ずあるのだから。私はそれを信じているものである。要はロマンチストなのであろう。