2011年 10月 18日
「枕草子RIMIX」 酒井順子
誰もが知っている随筆家、エッセイストの祖なのです。
酒井順子さんによるリミックス版により、初めてそれが200段を超す作品だという事を知りました。
へぇ~、ですよね
それだけの段、項目に渡って自分の美意識を書き綴るというのも相当なもの。
美に対する意識を厳然と持つ彼女は、美しく無いもの、固体や風景としてそれらしからぬモノをバッサリ切ります。
普段言えない事をズバリと言い当てる文章に出会うとスッキリするものですが、まさにそれ。
「ブス」に対しても情け容赦無く、身も蓋もない。
電車の中で臆面無くいちゃつくカップルは大抵が不細工同士、目の前で本来暗闇で二人だけで行なわれる秘め事を展開されて、吐き気をもよおすなんて事はしばしばあります。
清少納言曰く、
「ブスはすっこんでろ」。
いっそ、気持ちいいです。
千年前に産まれた清少納言にシンパシーを感じる酒井さん。
私も京都御所を訪ねた時、丸の内か大手前OLと同じように美しく矜恃を持つ女官が楽しくお勤めしている様が目に浮かんだものです。
人は千年経っても感じる事は同じ。
それを遺し、後世に伝え感じさせる、やはり古典というのは凄いのです。
iPhoneからの投稿
by e_pandako02
| 2011-10-18 18:39
| 読書