2010年 02月 19日
「幕末太陽傳」
「幕末太陽傳」!!!
この映画、ご存知ですか?観た事なければ是非にもどうぞ!
日活の黄金時代の映画、そんな息吹が感じられます。
軽妙洒脱なストーリー、「品川心中」「居残佐平次」などなど落語が下敷きになっているのでもちろんなのですが、日本映画って面白かったんだなあ、とつくづく感じます。
フランキー堺の演技ともいえぬその存在感、はまり役とはこれを言うのでしょう。
一言で言えば「食えない奴」、一枚も二枚も三枚も上手、一筋縄ではいかない男、口八丁手八丁で、その台詞のとおり「手前ひとりの才覚で世渡りするからにゃあ、首が飛んでも動いてみせらぁ!」なのであります。それでいて身体を患って死を身近に感じている、ニヒル漂う・・・・。
その居住まい、羽織の着方なんて堂に入ったなんてもんじゃない、佐平次がそこに生きているみたいです。
フランキー堺、もちろんリアルタイムでその最盛期を知っているわけではありません。「鬼平犯科帳」でゲスト出演していたときに羽織を投げてはおり、「昔は上手かったんだがなあ・・」などと哀愁漂わせながらつぶやいておられましたなあ。
日活といえば石原裕次郎、高杉晋作を演じています。なんと充実した画面であることか。
最近も日本映画復権していますけれど、こういうぎっちりした造りの映画ってのはお目にかからない。
役者が居ないのかもしれないし、時間も取れないのかもしれないし・・・。
「癒し系」「ゆる系」などという映画やTVドラマの長尺映画にも飽きました。
痛快・愉快、人生のあらゆる要素が包括されているような厚みのある映画、それも日本映画が見たい!