2009年 12月 02日
「我等、同じ船に乗り」 桐野夏生編
桐野夏生編の日本文学秀作選。
収められているのは
島尾敏雄、島尾ミホ、松本清張、林芙美子、江戸川乱歩、菊池寛、太宰治、渋澤龍彦、坂口安吾、谷崎潤一郎。
キラ星のごとき作家と作品。
日本文学というのは、凄い。
こうまで、あの時代に、描ききるのか。
桐野夏生自身が書いたかのような・・。
「人は、何を思ってもいい、小説は何を書いてもいい、と目から鱗」の作品と、江戸川乱歩の「芋虫」について、彼女はあとがきで書いています。
中学生でこれを読んだとは!どれだけの衝撃か。
選集というのは、作家の文体に慣れたところで次の作品を読むことになるので、あまり好きではないのですが、この選集はよかったです。
桐野夏生の心情や、作品を生み出す過程にちょっと触れられたような気がします。
何度も繰り返し読んでしまいそう。
by e_pandako02
| 2009-12-02 20:46
| 読書