2008年 11月 01日
ヴィルヘルム・ハンマースホイ展
上野の国立西洋美術館に「ヴィルヘルム・ハンマースホイ展」を観に行く。
このところ自分の身の回りがわさわさと落ち着かなかったので、美術館の静けさが恋しい。混んでるとヤダな・・・と思いつつ、上野に向かう。
迎えてくれた女性の後姿。期待が膨らむのである。
ヴィルヘルム・ハンマースホイがどのような画家なのか、良くは知らない。下記、西洋美術館のHPより転載。
「・・・ヴィルヘルム・ハンマースホイ(1864-1916)は、生前にヨーロッパで高い評価を得た、デンマークを代表する作家の一人です。ハンマースホイの作品は17世紀オランダ絵画の強い影響を受け、フェルメールを思わせる静謐な室内表現を特徴としています。
ハンマースホイの芸術世界を日本で初めて紹介する本展では、同時期に活躍した、デンマーク室内画派とよばれるピーダ・イルステズやカール・ホルスーウの作品も合わせて紹介します。デンマーク近代美術の魅力に触れることのできる大規模な回顧展となる・・・」
「静謐な室内表現」まさにそのものであった。
妻の後姿、誰も居ない部屋、静かに部屋に差し込む光、白・灰・茶・黒・・・。
ロイヤルコペンハーゲンの陶磁器のあの白さ・こっくりとした口当たり、そのままの絵。
誰も居ない?誰かいる?不安でもなく期待でもなく、開けられる扉の数々。
心が静まり落ち着いてくる・・・。
しかも混みあっていなくて、とっても良かった。
http://www.nmwa.go.jp/jp/index.html
12月まで開催、また行きたい。
帰る道々、上野公園をフラフラと。
今見た静かな世界とは全く対極の草間彌生。
どっちにも惹かれる、人間というのはホント、多面体。
私も「意外」と言われたり「そのもの」と言われたり・・・。そりゃそうだ、まだまだ自分も知らない自分が居るかも知れんて。
感性を刺激されたり逆なでされたり、奇妙に心地悪いものを見たり、そういうのも大好き。